Blog

ブログ・お知らせ

2023.01.28

地業・基礎(スラブ打設)No.1-7

この記事の目次

1、住宅工事の全体の流れ
2、動画でサクッと見学、住宅工事
3、地業・基礎(スラブ打設)のお話し
4、この工事で設計者が確認していること
5、この現場の独特なポイント – トシログ モデルハウス

1、住宅工事の全体の流れ

この記事は以下の流れの中で、★印の工程についてです。

1)事業・基礎(遣り方→根切・地業→型枠→捨てコン→配筋→★スラブ基礎→立上り基礎)
2)建方
3)屋根
4)木工事
5)外部サッシ
6)配線配管
7)各職人工程
8)外構

2、動画でサクッと見学、住宅工事

タイトル:地業・基礎11(スラブ打設)※ご注意:音声あり!

タイトル:地業・基礎12(スラブ打設・仕上)※ご注意:音声あり!

タイトル:地業・基礎13(スラブ打設・養生中のトラブル)※ご注意:音声あり!

3、地業・基礎(スラブ打設)のお話し

再びコンクリートミキサー車。今回は3回に分けて、コンクリートがプラントから運ばれてきました。捨てコンの時は一輪車で敷地内に運んでいましたが、打設の工程ではボリュームもありますし短時間決戦ですから、ポンプ車もセットでやってきます。

床スラブ部(ベース、耐圧版と言ったりします)と立上り部を一体で打つ現場もありますが、今回の現場は高基礎ということもあって、精密に作る必要もあることから、2段階に分けます。まずはスラブから。

スラブ打設

ミキサー車→ポンプ車を通って→ホースからコンクリートを流し込みます。

スラブ打設・仕上:

コンクリートは打設直後から分離が始まり、比重の軽い水分が上昇すると(ブリージング水)、コンクリートが沈下しひび割れたり、鉄筋の下に溜まってコンクリートの付着を阻害してしまう恐れがあります。そこで、バイブレーターの振動を与えることで、鉄筋の裏側隅々まで流し込みます。トンボという整地用具で表面を均しています。タンピング作業で余分な水分を追い出して密実なコンクリートとしています。

スラブ打設・養生とトラブル:

次の立上り部の打設まで2、3日待ちます。(養生と言います)その養生中に、基礎の中に雨が降り込み水たまりになってしまいました。ぱらつく程度の予報でしたが、それなりの雨量に、、、。次の日は寒波!水溜まりが凍ってしまうとコンクリートに悪影響を及ぼすため、迅速にポンプ車とバケツで水出しをしました。ちなみに、打設後12時間以内に雨が降る場合は、基礎工事は延期した方が良いそうです。また、真夏は急激な水分の蒸発でひび割れる(プラスチックひび割れ)こともあるため、その場合は散水します。とにかく、特に基礎の工程は、お天気との戦いです!写真:でもなんだかちょっとあまり見ない光景なのでインスタレーションかモダンアートのようだ、、、!とつい思ってしまったウメサキです。

4、この工事で設計者が確認していること

・コンクリート伝票の確認、プラントからの到着時間や、指定通りの数値かどうか
・バイブレーターやタンピングの適切な使用
・基礎と柱をつなぐ金物(アンカーボルト)は適切に固定されているか
・スラブの厚みは設計図通りか

5、この現場の独特なポイント – トシログ モデルハウス

養生中の小雨の一件について。通常は、基礎は外部ですので、メンテナンス用の人通口などがあり、雨が降っても水は溜まりにくいです。しかし今回は、基礎の内部も室内とする計画のため、隙間なくしっかり塞がっており、なおかつ、立上り部に耐水板まで設置しているため、雨が降ると水が溜まってしまったというわけです。雨が止むと同時に、工務店さんが迅速に現れ、小一時間程度でリカバーいただきました。

また、基礎を室内&仕上とするため、タンピングで平滑にする作業はとても重要ですが、とても綺麗に仕上げていただきました。基礎屋さん、ありがとうございます。

【現場のご説明】

高性能でコスパの良い 「都市型のログハウス」を作れたら。無垢材の木の恩恵・ぬくもりに包まれる住み心地を、山や海辺の暮らしだけでなく、都市の暮らしといった多様なスタイルのある暮らしに馴染むように。私たちは “トシログ(都市ログ)” という愛称で、このプロジェクトを育てています。

2021年春、アトリエM.A.R.で「都市型のログハウス」一棟目の構想が始まりました。福島県会津の地で芳賀沼製作さんのパネルログ構法との出会い、都市に馴染む性能とデザインの検討、ウッドショック等でのコスト・計画変更、初めての構法による工事に試行錯誤すること2年半、チームの技術と熱意を詰め込んでいます。

ご計画はいつの間にか始まっているもの。

ちょっとした疑問やご不安、
まだ遠く将来の夢、
まずはお聞かせください。