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ブログ・お知らせ
2023.06.16
オフグリッドの仕組み
EcoFlow Technology Japan様の、DELTA Proとスマートホームパネル(以下、SHP)のご紹介です。
弊社の都市型ログハウス(トシログ)にて標準設計に組み込んでいます。
1)設置準備
①デルタプロ
②インフィニティケーブル
③SHP
2)接続前準備
①分電盤ブレーカーにおける供給系統(救済系統)の決定
・100Vブレーカー10系統に接続できます。
・200Vブレーカーは2系統消費します。
・デルタプロ2台までSHPを接続することができます(デルタプロ2台のパララン)。
・デルタプロ2台をパラランする場合は、それぞれのデルタプロへの負荷バランスを考慮した系統設定が必要です。(今回は200V×1系統、100V×3系統をそれぞれデルタプロに接続)
・最大出力が27Aを超えるとSHP側のブレーカーが落ちる可能性があります。系統の最大電流と突入電流(スイッチを入れた直後の電流)には気を付けましょう。
※参考までに、IHヒーター(200V)の3口タイプを最大出力で使う場合は落ちるかも。。。
②SHPの設置する場所の決定
・SHPだけではなく漏電ブレーカーも設置が必要です。
・SHPの設置場所には設計の段階から想定した下地(合板等)設置が必要です。
・インフィニティケーブルを介したデルタプロとSHPの接続は2mです。
・インフィニティケーブルはデルタプロの下端に接続口があり、インフィニティケーブルも太いことから取り回しが難しく、SHPとデルタプロは近づける必要があります。
・SHPへの配線は右側面からまたは左側面から引き込みます。
3)設置工事
①所要時間
・準備段階の位置決めに1時間程度、その後の機器の取り付け・配線・動作確認等に5時間程度、全体で6時間程度は要します。
②設置の様子
・漏電ブレーカーの左手から上下に分電盤と接続する配線ダクト(業者さんは”ひょっとこ”と呼んでいました)、右手にSHPと接続する配線ダクトがあります。
・SHPを下から見上げるとこんな感じです。お尻に2箇所、DELTA Proの接続口がありますね。
④漏電ブレーカーの動作確認をしています。
⑤SHPの動作確認をしています。
・リレーモジュールです。
・10回路までありますね。ブレーカのような役割を果たしています。
30アンペアの8割まで使うとブレーカーが落ちることになっています(エコフロー公式)。IHをフルで使用したときにどうなるのか、今後実験です。
・ブレーカーが落ちると赤く光るので、中央のシルバーのボタン(おへそみたいですね)を押して復旧
・万が一ショートしてしまった場合は、施主にて復旧(エコフロー公式)。トルクスネジという特殊なネジになっております。一応予備も入っています。
・DELTA Proを外に持ち出す時は、シルバーのボタンを押して電源を落とし、下から出ているケーブルを抜きます。もう一度家の中で接続する時はその逆順です。
⑥アプリの設定をしています。
・蓄電池とグリッド(商用電力)の使い分けの設定です。
・どの回路をどの時間帯で、10パターンまで設定できます。
・あと蓄電池に溜まっている残電力が何%か確かめることができます。
・余談ですが、太陽光の効率が良いのは、明け方パネルがまだ冷えている時間帯が効率が高いこともあり、9:00-13:00くらいと言われています。
⑦停電実験の様子
動画近日アップロード予定 〜coming soon〜
【現場のご説明】
高性能でコスパの良い 「都市型のログハウス」を作れたら。無垢材の木の恩恵・ぬくもりに包まれる住み心地を、山や海辺の暮らしだけでなく、都市の暮らしといった多様なスタイルのある暮らしに馴染むように。私たちは “トシログ(都市ログ)” という愛称で、このプロジェクトを育てています。
2021年春、アトリエM.A.R.で「都市型のログハウス」一棟目の構想が始まりました。福島県会津の地で芳賀沼製作さんのパネルログ構法との出会い、都市に馴染む性能とデザインの検討、ウッドショック等でのコスト・計画変更、初めての構法による工事に試行錯誤すること2年半、チームの技術と熱意を詰め込んでいます。