Blog
ブログ・お知らせ
2026.07.06
カーボンクレジットが広がると社会はどう変わるのか Page.4
この記事はPage.4です。(全部で記事は4つです)
Page.1 カーボンクレジットとは
Page.2 市場の誕生(国連・日本)
Page.3 市場の成熟(品質強化・企業の動向)
page.4 私たちの暮らしが変わる(山林や地域、家づくり)
(1)Page.1〜3のまとめ

2026/2/13の環境省の記事では、現在進行中や準備中の案件が300件以上あるということ。日本政府はかなり本気でJCMを拡大しようとしていることが分かります。つまり政府は
- 再エネ
- 蓄電池
- 省エネ設備
- 森林管理
への投資を増やしたい。
森林クレジットにも追い風です。
将来的には
- 国内森林
- Jクレジット
- JCM
がつながる可能性があります。
また、今回取り上げた一連のニュースから見えてくるのは、カーボンクレジット市場の拡大そのものではありません。
本質は、「何を削減したか」 → 「どのように削減したか」へと価値基準が変わり始めていることです。「クレジットの質」が強化し始めています。
(2)森林と家づくりの関係

今後重要なのは
「木造住宅を建てると炭素を固定する価値が生まれるのか」です。
実は世界ではすでに「木造建築の炭素固定量をクレジット化できないか」という議論が進んでいます。もし制度化されれば、地域材を使う木造住宅は、単なる住宅ではなく炭素を貯蔵するインフラとして評価される可能性があります。
そして、お気づきの通り、森林の価値は「炭素の固定化」だけではなく、変わってきている。
(3)森林の価値・家づくりの価値が変わる

これまで森林の価値は、「木材としての利用価値」が中心でしたが、これからは、多面的な価値が経済的に評価される時代が訪れようとしています。
つまり、例えば家づくりを行う場合の「質の高いクレジット」とは、最終的に
- CO₂を吸収しているか
- 森林が適切に管理されているか
- 生物多様性が守られているか
- 水源を維持できているか
- 地域経済に利益が還元されているか
という評価に行き着きます。
家づくりの立場から見ると、最も大きな変革は「木造住宅そのもの」ではなく、「住宅の上流にある森林資源の価値が再評価されること」にあります。ここが今後10年で大きく変わる可能性があります。
(4)自分ごと、として考える(弊社の家づくり事業)
この森林の価値の変化は、まさにトシログ(都市型ログハウス)が掲げる
「山から始まる家づくり」
「森林・地域・住まいをつなぐ循環」
と重なるテーマです。
私たちが取り組む「トシログ」は、単に木の家をつくるプロジェクトではありません。山で育った木を使い、適切な森林循環を生み出し、都市の暮らしへとつなぐ仕組みづくりです。
繰り返しになりますが、世界では今、企業がサプライチェーン全体で脱炭素を進める流れが加速しています。その中で、森林と木材は単なる建材ではなく、炭素を固定し、自然資本を維持する重要なインフラとして再評価され始めています。
・・・と、ここまでカーボンクレジットについて近年の動きを整理してみたものの、
カーボンクレジットは、その変化を可視化する一つの仕組みに過ぎません。本当に重要なのは、山・地域・住まいが健全に循環すること、ですよね。
「山から始まる家づくり」
という考え方は、これからの脱炭素社会において、ますます大きな意味を持つのかもしれないと考えています。
今までの「木を使った家づくり」の価値
- 木の温もり
- デザイン
- 地域材利用
↓
これから追加される「木を使った家づくり」の価値
- 炭素固定
- 自然資本(森林・河川・土壌・生態系)
- 生物多様性
- 地域循環経済
- カーボンクレジット販売?!
参考記事:
NCCC(ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム)
https://nccc.earth/
JCMについて(環境省)
https://www.env.go.jp/earth/jcm/