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2026.06.07
カーボンクレジットが広がると社会はどう変わるのか? Page.2
この記事はPage.2です。(全部で記事は4つです)
Page.1 カーボンクレジットとは
Page.2 市場の誕生(国連・日本)
Page.3 市場の成熟(品質強化・企業の動向)
page.4 私たちの暮らしが変わる(山林や地域、家づくり)
(1)国連・パリ協定第6条に沿った「実運用」開始と日本のリード

2026年2月は、カーボンクレジット市場にとって大きな転換点となりました。
これまで世界各国で議論が続いてきた国際的なカーボンクレジット制度が、いよいよ実際の運用段階へと進み始めたのです。
その象徴的な出来事が、国連によるパリ協定第6条第4項(PACM)に基づく初のクレジット発行承認でした。
認証されたのはミャンマーの高効率調理ストーブ事業です。一見すると小さな案件に見えますが、その意味は非常に大きなものがあります。
なぜなら、これまでのカーボンクレジット市場は、
「本当にCO₂が削減されているのか」
という信頼性への疑問が常につきまとっていたからです。
今回のPACMでは、従来の京都議定書時代の制度(CDM)よりも約40%厳しい算定基準が適用され、環境効果の検証が強化されています。
つまり国連は、
「量よりも質」
を重視する方向へ舵を切ったのです。
※PACM(Paris Agreement Crediting Mechanism)とは
パリ協定版の世界共通カーボンクレジット市場です。これまでにもカーボンクレジットはありましたが、国ごと、民間団体ごとに、バラバラでした。
今回は国連のお墨付きで世界共通ルールができたという点が大きな違いです。

※なぜ調理器具でカーボンクレジット?
日本人には少し不思議ですが、アジアやアフリカでは調理用の薪や炭が大量に使われています。実は、いわゆる「太陽光発電」「風力発電」だけでなく!、「調理器具」「断熱住宅」「農業」もクレジット対象になります。

※韓国が購入している意味?
これが実は大ニュースです。まさに国際クレジット市場が実際に機能し始めた瞬間です。
ミャンマーで削減
↓
国連認証
↓
韓国企業が購入
↓
韓国の排出削減
(2)日本が果たす役割

この世界的な流れの中で、日本も重要な存在感を示しています。
日本政府が長年推進してきた二国間クレジット制度(JCM)は、アジアを中心とした24か国以上との連携により、300件を超えるプロジェクトへと拡大しています。
JCMは、日本の技術や資金を活用して海外で排出削減を実現し、その成果を日本と相手国で共有する仕組みです。
パリ協定第6条の実運用が始まった今、日本はこれまで培ってきたJCMの経験を活かし、世界に先駆けて「高品質なクレジット市場」を形成する立場にあります。
単なる参加国ではなく、市場のルール形成をリードする存在になりつつあると言えるでしょう。
※JCM(二国間クレジット制度)とは?
簡単に言うと、「日本がお金や技術を出して海外でCO₂削減を行い、その成果の一部を日本の削減実績として認めてもらう制度」です。
なぜこんな制度が必要なのか?
例えば、
・日本国内でを1トン減らすのに5万円かかるとします。
・一方、発展途上国では1万円で同じ1トン削減できる場合があルトします。
さて、地球全体で考えると、同じCO₂です。
「安くたくさん減らした方が良い!」という考えです。
参考記事:
NCCC(ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム)
https://nccc.earth/
JCMについて(環境省)
https://www.env.go.jp/earth/jcm/
山から始まる家づくり(トシログ)
https://yukoumesaki.com/loghouse/